万科グループの「影の会社」2.0:万物云の経営陣による利益還流の実態
万科の不動産管理子会社・万物云の経営陣が、オフショアに設立した「影の会社」を通じて、関連会社から巨額の利益を獲得していた実態を、2025年の巨額損失と関連データから徹底解説。
中国不動産大手・万科集団(Vanke)は2025年、885億5600万元(約1兆7000億円)の純損失を計上し、1日あたり2億元以上の赤字を出しました。そんな中、万科が香港に上場させた不動産管理子会社・万物云(02602.HK)の2025年の純利益はわずか7億7200万元で、前年比38%減少しました。しかし、万科本体が苦境に喘ぐ一方で、万物云の経営陣は「影の会社」を駆使して、グループから巨額の利益を吸い上げていた可能性が、清流工作室の調査で浮上しました。本記事では、その仕組みと背景を深掘りします。
核心内容
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万科の巨額損失と万物云の業績悪化:万科は2025年に885億元超の赤字を計上。万物云の利益も38%減少し、グループ全体の経営危機が深刻化しています。
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外注費の異常な増加:万科が2025年に2社の関連サプライヤーに支払った外注費は前年比9.4%増の約70億元に達しました。2020年以降の累計は170億元近くに上ります。
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「影の会社」の存在:この2社の背後に、万物云の経営陣がケイマン諸島に設立した「影の会社」が関与しています。具体的には、元CEOの寿永春氏や元監査役の向雲氏らが実質的な支配者とみられます。
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サプライヤーへの出資と利益配分:万物云の経営陣は、主要サプライヤーだけでなく、中小サプライヤーにも出資し、株主として利益配分を受けていたことが判明。
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買収取引における「中抜き」:万物云による珠海丹田物業の買収では、影の会社が株式を一時保有した後、万物云に売却するという「ワンクッション」取引が行われ、価格吊り上げの疑いがあります。
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未公開の関連会社:万物云は、影の会社が支配する複数の企業(例:第五空間科技、幸福社公司)との関連性を一切開示しておらず、透明性の欠如が指摘されています。
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経営陣の辞任と残る株式:万科の危機を受け、万物云の元幹部数名が辞任しましたが、影の会社の株式は保有したままです。
万科本体との類似性:このスキームは、万科本体で問題となった「影の万科」と同様の手法で、経営陣が私利を図っている可能性があります。

深層分析
今回の報道は、中国不動産大手におけるコーポレートガバナンスの深刻な欠陥を浮き彫りにしました。万科は「プロ経営者による専門経営」を標榜してきましたが、実際には経営陣が自ら設計した複雑な株式保有構造を通じて、株主や会社の利益を損なっていた可能性があります。特に、万物云の経営陣がケイマン諸島に設立した「Ruida Investments II」ファンドは、従業員持株会と類似した名称でありながら、その実態が開示されておらず、利益の使途が不明瞭です。これは、上場企業としての説明責任を放棄したも同然です。
さらに、万科本体が債務危機に陥る中で、関連会社への外注費が増加し続けているのは、経営陣が自らの利益を守るために、会社の資金を私的に流用している可能性を示唆しています。このような行為は、投資家や債権者の信頼を大きく損ない、今後の事業再生にも悪影響を及ぼすでしょう。
今後、中国証券監督管理委員会(CSRC)や香港証券先物取引委員会(SFC)が、これらの影の会社と取引の実態について調査を開始する可能性があります。また、万科の経営陣に対する汚職捜査が進む中、万物云の元幹部らも法的な責任を問われるかもしれません。
よくある質問
Q1: 「影の会社」とは具体的に何ですか? A1: 上場企業の経営陣が、自らの利益を得るために設立した非公開の関連会社です。これらは、取引の仲介や株式保有を通じて、企業から利益を移転するために使われます。
Q2: なぜ万科は外注費を削減しなかったのですか? A2: 経営陣が影の会社を通じて利益を得ていたため、外注費を削減するインセンティブが働かなかった可能性があります。また、サプライヤーが実質的に経営陣の支配下にあるため、競争入札が機能していなかったとみられます。
Q3: 今後の見通しは? A3: 規制当局の調査が入れば、経営陣の責任追及や、関連取引の是正が求められるでしょう。また、投資家の信頼回復には、透明性の高いガバナンス改革が不可欠です。
参考 URL: https://www.163.com/money/article/KQNQS710002590RK.html
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