海爾と「医美女王」の確執:血液交換アンチエイジングの闇と資本の迷宮
家電大手・海爾と物議を醸す「医美女王」于文紅氏の対立。血液交換アンチエイジングの実態、背後に潜む前科者経営者、高額商法のカラクリを徹底解説。
家電大手・海爾集団と、物議を醸す「医美女王」と呼ばれる于文紅氏の間で起きた騒動が、中国のインターネット上で大きな注目を集めている。発端は、海爾側が于氏の関連企業との関係を否定する声明を発表したことだが、その後、于氏が海爾を名誉毀損で告訴するという泥沼化した展開を見せている。この騒動の裏側には、「血液交換によるアンチエイジング」という過激な医療サービスや、前科者が経営に関与する複雑な資本構造が潜んでおり、単なる企業間の争いを超えた、中国の大健康産業の闇が浮き彫りになっている。
核心内容
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発端は海爾の否定声明:2026年3月30日、海爾集団(青島)金盈控股有限公司(海爾金控)は、于文紅氏が海爾や盈康一生の出資企業であると偽り、「若者の血液を抽出して治療する」といった虚偽の業務を捏造しているとする声明を発表した。
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于文紅氏の逆襲:4月10日、于氏は海爾金控を名誉毀損で提訴。賠償金1元と謝罪を求めた。彼女は「虞美人グループは海爾グループの病院と『健康管理』分野で合法的な業務提携を行ってきた」と主張している。
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「医美女王」の経歴:于文紅氏は「虞美人国際」の創業者で、過去に無資格で整形手術を行ったとしてCCTVに糾弾されたり、約50億元の所得隠しで課徴金処分を受けるなど、数々のスキャンダルを抱えてきた。
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舞台となる病院:騒動の中心は、成都循上鵬瑞利医院。ここでは「血漿交換」などの若返り治療が実際に行われているとされる。同院には海爾が24%出資し、シンガポールの鵬瑞利グループ(郭鶴年氏一族)が40%、そして「循上系」が36%を保有する。
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謎の経営者・李達楽氏:「循上系」の創業者である李達楽氏は、過去に香港で偽造書類を使い逮捕され、保釈中に逃亡、さらに病院から脱走した「百変逃亡犯」として知られる。また、上場企業・中国環保科技からも横領で訴えられていた。
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高額な「アンチエイジング」ビジネス:于氏は「血潔浄」(19.8万元/回)、「血年軽」(4.98万元/組)といった血液浄化・若返り治療を販売。さらに「内泌軸」というプロジェクトは、80歳未満の閉経女性に月経を復活させると謳い、39.8万元/回で販売されている。
美容院ネットワークを活用:虞美人グループは美容院と提携し、紹介料として売上の40%を支払う「チャネル医美」の手法で顧客を集めている。

深層分析
この騒動は、単なる企業間の名誉毀損問題ではなく、中国の大健康産業における規制の甘さと、過激なアンチエイジング商法の実態を浮き彫りにしている。まず、海爾のような大手企業が、なぜこのような疑惑のある病院に出資したのか。海爾は「健康管理」分野への進出を目指し、循上系と提携したとみられるが、そのデューデリジェンス(審査)が不十分だった可能性がある。一方、于文紅氏は海爾の名前を利用して信用を得ようとしたが、海爾側がそれを否定したことで、両者の思惑が衝突した。
さらに、このビジネスモデルの根幹にあるのは、「若さへの執着」と「情報の非対称性」だ。高額な治療には科学的根拠が乏しく、米国FDAも血漿輸注のアンチエイジング効果を否定している。それでも顧客が絶えないのは、美容業界のネットワークを通じて、不安や願望を煽るマーケティングが巧妙だからだ。
今後、中国当局はこのような「チャネル医美」や「高額アンチエイジング」に対する規制を強化する可能性が高い。また、海爾は今回の騒動でブランドイメージを傷つけたことから、今後の医療分野への投資にはより慎重になるだろう。この事件は、資本と医療が交錯する際のリスクを如実に示している。
よくある質問
Q: 血液交換アンチエイジングは本当に効果があるのですか? A: 科学的な根拠はほとんどありません。米国FDAは2019年に、非医療目的の血漿輸注に抗老化効果はなく、感染症のリスクがあると警告しています。シリコンバレーの富豪ブライアン・ジョンソン氏も「三代交換血」実験の無益さを認めています。
Q: 海爾はこの病院とどのような関係ですか? A: 海爾は成都循上鵬瑞利医院に24%出資していますが、経営には関与していないとみられます。海爾は声明で、于氏の主張を否定し、自社の名前を無断使用しないよう警告しています。
Q: なぜこのような高額な治療が行われるのですか? A: 美容院などの紹介ネットワークを通じて、富裕層に高額な「若返り」体験を販売するビジネスモデルです。紹介料が高く設定されており、医療というよりはマーケティング主導の商法です。
参考 URL: https://www.163.com/money/article/KQLKU2UG002590RK.html
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